技術職
自分の主導で動かせる仕事がしたいから。
結婚を機にパチンコ部品の設計の仕事を始めて以来、毎回新しいアイデアを求められるこの仕事の魅力にのめり込んでいきました。業界内で2回転職した理由は、ステップアップ。最初の部品メーカーでは、現在と同じような電動チューリップやアタッカーの設計をしていたんですが、「センター約物をやってみたい」と次の会社に転職しました。希望どおりセンター役物の設計を経験できたものの、細かく分業されていて、一つの製品の一部分を指示どおり設計するだけ。自分で「こうしてみよう」と自由にできる環境ではなかったんです。アオイに入社したのは、一製品の設計を自分が主担当として動かせることと、今は手がけていないセンター役物も将来的にできる可能性があることが決め手でした。
新機種のための設計と、新しい機構の提案。
パチンコメーカーが開発中の新機種のコンセプトに応じて、電動チューリップやアタッカーの設計を行う業務が中心です。
でも、それだけじゃありません。私たちに求められているもう一つの大きな役割が、新しい機構の電動チューリップやアタッカーを提案すること。お客様から「何かいいのある?」と相談されたとき、実物を取り出して「こんなのどうですか?」と動きを見せられるように、日ごろの業務と並行してアイデアを考え、試作品をつくっておきます。すぐに採用されるわけではありませんが、しばらく経ってから「あのとき持ってきてくれたアレ、もう1回見せてくれない?」と声をかけていただき、新機種に搭載されることもあります。
身の回りにあるメカニズムの観察と、基本を押さえた設計。
新しい機構を生み出すためには、身の回りのいろいろなモノのメカニズムを日ごろから観察して、アイデアの引き出しをつくっておく必要があります。休日に子どもを連れておもちゃ店に行っては、動くおもちゃを念入りに観察して機構を頭にたたき込んできます。この仕事に就いてから仕事と趣味を兼ねてパチンコをするようになりましたが、ホールでは遊技中に電動チューリップやアタッカーの動きを上下左右からのぞき込んだりもしています(笑)。
ただ、どれだけ思い切った設計をするにも、パチンコ台には法律上の制限や、長く使用しても正確に動作するために守るべき設計上の基本がある。その基本を押さえた設計をすることも大切にしています。設計には個性が出るんですが、自分のスタイルに固執せず、いろんな人の意見を参考にしながら、柔軟にバリエーションを生み出すことも心がけています。
大当たり中のプレイヤーを観察。これぞ設計者の醍醐味!
担当機種が完成してホールに導入されるのももちろんうれしいですが、プレイヤーの一喜一憂を見るのが好きですね。だから休日にパチンコに行くと、機械の観察だけでなく、他のプレイヤーが大当たりのときどんな反応をしているかといった人間観察もする、怪しい客になっています(笑)。それでも、自分がつくった電動チューリップやアタッカーが、ユーザーに喜びや悔しさといった感情を与えている。デザインも機構もつねに新しい工夫が求められ、苦労も多い仕事ですが、ユーザーのそんな姿を見ると、仕掛けたかいがあると思えるんです。
それから転職理由でもお話しましたが、アオイでは1機種の電動チューリップやアタッカーを、最初から最後まで自分に任せられ、主導権を持って動かせます。そのやりがいは大きいですよ。
1人で担当するからこその、幅広い業務。
設計は、お客様の要望をうかがって機構を考え、図面を描けばいいだけの仕事ではありません。たとえば電動チューリップが100万回の開閉に耐えるかどうか検証を行い、品質を保証するための書類を作成するのも、設計の仕事。以前にいた設計会社では、設計して終わりでしたが、アオイはメーカー。最終的に品質を保証する責任があるからこそ、仕事の幅も広いんですが、細かい書類はあまり得意でないので苦労しています(笑)。
パチンコメーカーに提案できる!
パチンコメーカーは、既存の遊技台や他社の製品とは違った、インパクトある製品をつねに生み出そうとしていて、部品にも今までにないアイデアを求めています。そのようなお客様に対して、独自に開発した新しい機構を提案できるのが、この会社で設計の仕事をするうえでの大きな魅力。先行開発の予算があるので、試作品をつくって提案できるのもやりやすい点ですね。お客様からも「協力会社」として信頼と期待をいただいていると感じます。実際、「こうしたいんだけど」と相談されるお客様に、「こうした方がいいですよ」とアドバイスすることもあります。
いつかアオイからセンター役物を発信したい。
パチンコ台のド派手な演出の主役であるセンター役物。前職でもその設計を経験しましたが、いつかアオイからセンター役物を発信したいと思っています。私以外にも経験のある開発スタッフがいて、やれる技術は社内にあるんですが、電動チューリップやアタッカーとは比べものにならないほどの人数と開発期間を要するうえ、投資も必要。人員と資金がそろうまで時間はかかるかもしれませんが、いつかきっと実現してみせます!
根気ある負けず嫌いを歓迎!
業界経験者ならもちろん即戦力として活躍できますが、未経験でも根気と負けん気のある、食らいついてくる人なら大歓迎です。 私自身、新人時代は手取り足取りではなく、先輩から「これをやってみるように」と任され、挑戦しては失敗して覚えてきた。だからこそ成長できたと思っています。「失敗から学ぶ」というのが私のポリシー。失敗してもへこたれず、そこから学んで挑戦し続けられる人。そして「そんなことも分からんのか」と言われても「分からないから聞いてるんです!」と食らいついてでも学ぼうとする人を待っています!